ちりめん洋服の誕生
巻いて着る文化の「着物文化」と、
肩で着る「洋服文化」の違いに惑わされ、
その違いを探る中で、巻いて着る織物は横糸中心で、
肩で着る織物は縦糸中心である事に気付きました。
そこで、
従来縒りをかけ無かった縦糸に撚糸を加える実験を重ね、
縦糸の縒りと横糸の縒り加減で素晴しい洋服用の
縮緬布が織りあがることを突き止めました。
そのバランスの良い縒り加減で織り上った
「ちりめん布」を使用し、
デザイン・製作したものをこの世に発表しました。
縮緬布との出会い
テキスタイルデザイン会社に勤務時、米国ダラスのニーマンマーカス百貨店のコレクション用に織り上がった縮緬布が、純白に輝くのを見て田村佐起三が魅了される。
ちりめん洋服メーカー創業
田村佐起三は着物の縮緬布を使用して洋服を制作したが、どうしても肝心のシルエットが出無いことに気付いた。
織物工場と精練工場担当者と相談、学習を重ね西欧イタリアの伊太利亜撚糸と、日本の縮緬撚糸を対比、洋服は肩で着るため経糸重視、着物は巻いて着るために緯糸重視に着眼、経糸を洋服用の撚糸と着物用の緯糸撚糸を合わせて織る実験を重ね、素晴らしい波(畝)とシルエットを兼ね備えたバランスの良い「ちりめん洋服」用のちりめん布を創始しました。
百貨店等展開
創業と共にPARCOに見出され、PARCO、西武百貨店に直営とフランチャイズ展開、他の百貨店にはフランチャイズ展開をする。
海外進出
東京のSAKIZO店舗でシンガポールの方に見出され、同国へコレクションとフランチャイズ展開開始。
GAP誌の紹介で西独メッセインターストッフ展に春と秋合計10回出展、パリやロンドン、ロス他との取引を開始する。
スウェーデン王妃が来日、西武百貨店大津店にて王妃がSAKIZOちりめんドレス選択され滋賀県知事が王妃に献上された。
営業部長の下村良幹氏から「百貨店としては呉服ゃ宝石などの高額商品を選んで欲しかったが王妃の希望でSAKIZOちりめんドレスとなった」と報告があった。
シカゴ日米協会主催SAKIZOコレクション開催するも1985年のプラザ合意で発生した為替高騰にて輸出が頓挫する。
同業他社と専門店OEM
同業他社と専門店からのオファーを受けて、ちりめん洋服OEM受注生産に傾注してゆく。
和装商社とライセンス契約
和装商社からのオファーを受けてライセンス契約LOEM商標貸与受注生産に転換を行ったが増産に次ぐ増産にて、銀行の紹介で名古屋のタキヒョー社と生産委託契約を締結、全国の和装関連5千店舗に展開と大手訪問販売流通に乗る。
ドラステイックに転換
時代の波に、ちりめん洋服メーカーの存続をかけて、年和装商社とのライセンス契約を終了させ、直営店舗のみの規模にドラステイックに縮小へ転換させ製造小売業となる。
「ちりめん洋服メーカー」存続へ
転換縮小の翌年に、間接取引先であった東証一部上場「愛染蔵」が倒産、代表者が自殺、大手小売商の「たけうち」が倒産と繊維業界の混迷期が訪れる。
「ちりめん洋服メーカー」として
伝統を継承し続けるため、現在でも一つ一つ丁寧な手作業で製造。本社ビル1F本店と神宮道三条店のSAKIZO SHOPにて販売。
住所 京都市中京区木屋町通三条上ル上大阪町530
営業時間 11:00~18:00まで
定休日 不定休
※ただいま休業しております。
住所 京都市東山区神宮道三条北西角
TEL 075-761-8800
営業時間 10:00~18:00
12月~2月は10:00~17:00
定休日 無休(12月~2月は月曜休)