SAKIZO・ちりめん洋服2022
創業満50周年の感謝
SAKIZO Chirimen
さきぞうの創作縮緬布は、緯糸に着物用の撚糸、経糸に洋服用の撚糸を使用し、緯糸の畝の美しさと、経糸のシルエットの美しさを表現しています。
1972年さきぞう創作ちりめん布で洋服を創作、パルコ、西武百貨店、カネボウ・エマ等とOEMで全国の他の百貨店に展開しました。
世界へは、シンガポールから西独フランクフルト、米国のロスアンゼルスとシカゴ、西欧のパリとロンドンに進出しましたが、1985年プラザ合意のドルと円の大きな為替変動で頓挫しました。
1987年から和装業界と訪問販売業界には、SAKIZOの商標を貸与し全国5,000~1万店舗に展開しました。
往時は年間50~60万着を創作していましたが、洋服のファースト・ファッション化を西欧進出時に体験、その時代の流れに対応すべく2005年を機に、直営店舗のみの創作に大きく転換、現在は10,000~12,000着の創作を継続しています。
ちりめん洋服の存続を、私の誇りとして、日本の誇りとして存続させるための、大きな決断でした。
昨今、染色に携わる人の減少、縫製に携わる人の減少、機業に携わる人の減少や高齢化によって純国内生産は瀕死の状況と化しています。特に丹後のちりめん洋服用の練り整理工場が閉鎖、品質の維持は困難になっています。
当然品質の低下は見るも無残で、さきぞう規格の品質を維持する事は出来ません。
幸い、2005年方向転換時に、さきぞうが制作委託していた機業から、加工途上も含め、さきぞう規格の縮緬白生地在庫は全て買取り保有して居ますから、品質の維持を保ちながらアトリエの自家縫製加工にて創作は継続できています。
田村佐起三はパリコレ・デザイナーのテキスタイル・デザイン会社に従事、会得した、テキスタイル・プロデユース能力は如何無く発揮され、そのテキスタイル評価は世界に充分通用、また世界を牽引できるモノでした。
丹後や越前の機音が天橋立を通じ、京都木屋町・高瀬川の産湯で生まれた「さきぞう・ちりめん洋服」は今も、培った完璧な自家ハウスチェックを経て世界最高品質を維持しながら、現在2022年も大切に少しずつ、ちりめん洋服創作を継続しています。
継続できること、それも満50周年に感謝!!